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東京幻想と描く未来の渋谷の街並み、込めたメッセージ4選を解説

東京幻想と描く未来の渋谷の街並み、込めたメッセージ4選を解説

先日、RE:VISION ART PROJECT は、第一弾となる「今、行動を起こさない場合に迎えるであろう未来」を描いた作品を公開しました。ご覧いただいた方は、この作品から、どのようなことを感じていただけましたでしょうか?今回は本作品の未来の渋谷の街並みに込めたメッセージや想いについて、4つのポイントで解説していきます!

渋谷区が発表した洪水ハザードマップによると、想定最大規模の降雨 (1時間最大雨量 153ミリメートル 24時間総雨量 690ミリメートル) があった場合、渋谷駅東口地下雨水貯留施設では、最大1時間75ミリまでの降水にしか対応できず、1.0〜3.0mの浸水被害があると言われています。そのため、豪雨被害から逃げ遅れ、建物に閉じ込められた人々を、救援ボートが安全な場所へと避難させています。

このようにボートで安全な場所へと避難する様子は、未来の出来事ではなく、既に日本でも起きていることでもありますが、世界の気候変動リスクの高い地域でも起きている出来事です。

大雨による洪水の被害は、南スーダンやバングラデシュ、記憶に新しいところだとパキスタンなどの気候変動のリスクが高い地域で頻繁に見られ、時に難民を発生させる要因になったり、既に避難を強いられている人々の生活を更に困難にする要因となっています。

この部分では、もし渋谷が水没してしまったらどうなるかを描きながら、気候変動による避難や強制移住が起こりうるということをジブンゴト化していただき、世界でも起こっている気候変動による難民や避難民のことに想いを馳せ、難民支援への声を一緒に上げていただきたいという想いを込めています。

気候変動に対して、このまま有効な対策を取らず、地球温暖化が進行し、産業革命以前からの気温上昇を1.5℃に抑える目標を達成できなかった場合、2000年頃からの平均気温が、2100年には最大4.8℃上昇すると予測されています。

そして、産業革命以前と比べて地球の平均気温上昇を「1.5度以下」に抑えるために、全世界で排出をすることが許されたCO2 (炭素予算と呼ばれます) を使い切るタイムリミットは残り約7.5年と言われています。残されたタイムリミットの中で、今を生きるわたしたち、一人ひとりには何ができるでしょうか?

『グローバル気候リスク指数2020|ジャーマンウォッチe.V. (germanwatch.org) 』によると、最も自然災害のリスクが高いと指摘されているのが「日本」です (2018年) 。毎年のように起こる「観測史上最高」で「10年に1度」の自然災害。これは人間活動に伴う温室効果ガス排出量の増加によって気温上昇が起こることが原因の一つと化学的に報告されています。

そして今後、今と同じ生活を続ければ、このような災害リスクは高くなる一方です。産業革命時から気温上昇を1.5度に抑えなければ、10年に1度レベルの大雨のリスクは1.5倍、10年に1度レベルの極端な高温のリスクは4.1倍になります。(IPCC6次報告書より)

その結果として、災害リスクの高い日本国内から避難するように、海外に移住を検討する人々も多くなるかもしれません。私たちの故郷である日本を守るためには、今この気候変動や地球温暖化を食い止めなければいけません。


気候変動の問題を解決することが出来ないほど、手遅れになってしまった日本では、浸水リスクの少ない高層階の物件が人気で、高値で取引されるかもしれません。、経済格差が自然災害のリスクから助かるかどうかを左右してしまう時代が来るのではないかと考えました。

上記で述べた通り、平均気温上昇「1.5度以下」に抑えるために、残されたタイムリミットは約7.5年であるということは、今を生きる私たちが、地球を救える最後の世代なのかもしれないのです。わたしたちの未来を描き換えることができるのは、今を生きるわたしたちだけなのです。


いかがでしたでしょうか?これが難民問題や気候変動の解決に取り組むZ世代の想いを受け、東京幻想とともに描いた未来の渋谷の街並み、第一弾「今、行動を起こさない場合に迎えるであろう未来」です。

ただこの未来が、長い間をかけて、わたしたち人間が踏み出し続けてきてしまった「一歩」によって出来てしまった未来ならば、その「一歩」の積み重ねで、未来を描き換えることだってできる、そう信じています。

私たちは今回同時に「今、行動を起こすことで実現できるかもしれない未来」についても制作をしています。これは、今を生きる私たちが共に立ち上がり、難民問題や気候変動への行動を起こすことで迎えられるかもしれない、より良い未来の姿を描いています。

この画は、はじめは覆われていてその姿を見ることができませんが、皆様の善意の行動 (ご支援) 1口ごとに1ピースずつその全容が明らかになる仕掛けになる予定です。RE:VISION ART PROJECT は、より多くの皆様とともに、このように未来を描き換えるための挑戦なのです。