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RE:VISION TV vol.1 イベントレポート【後編】

RE:VISION TV vol.1 イベントレポート【後編】

RE:VISION TV とは、現在もなお深刻化し、更に被害を拡げる、気候変動と難民問題に対する理解を深め、現在を生きるわたしたちが、明日から出来るアクションについて考える番組です。今回はキニマンス塚本ニキさんをゲストとしてお迎えした第1回の後半の様子をお伝えします! 


キニマンス塚本ニキ (ラジオパーソナリティ・翻訳家)
東京出身、ニュージーランド育ち。オークランド大学卒業後、アムネスティ・インターナショナル、動物保護団体やフェアトレード認証機関などでの勤務を経て、英語翻訳者・通訳として独立。フードロスドキュメンタリー映画『もったいないキッチン』主演。TBSラジオ『アシタノカレッジ』では月〜木パーソナリティとしてカルチャーから社会問題まで幅広く取り上げている。

天沼耕平 (国連UNHCR協会)
東京学芸大学教育学部卒業後、淑徳中学高等学校において3年間社会科教員として勤務。その後、児童養護施設の指導員や開発系NGOの職員などの経験に加え、熊本県の農業法人において農業にも携わる。2012年に国連UNHCR協会に入職し、「国連難民支援プロジェクト」関東エリアマネージャーを経て、現在は広報啓発事業 / 難民高等教育プログラム担当。

<Summary>
☑︎ 「12億人」のうちの「1人」に友達がいるかもしれない
☑︎ 完璧じゃなくてもいいから「何かやること」
☑︎ 井の中の蛙

 

ー気候変動や難民問題を、日本で暮らす私たちが自分ごととして行動に繋げるのは、やはり実際に被害を受けている方々が身近にいない物理的な「遠さ」から難しい側面もあるのかなと思いますが、その点はニキさんはどのように感じますか? 

キニマンス塚本ニキ
知識や情報が、ニュースや記事を読むだけではイメージが湧いてこないこともあるかもしれませんが、大切なことは「想像力」を使ってみることかなと思います。

私はアフリカにはまだ行ったことがなくて、エチオピアやニジェールなどの国の美しい文化や人々に、いつか触れてみたい気持ちもあります。肌の色も使っている言葉も違うし、何から何まで違うように見えるけれど、一緒に歌って踊ろうとか、そういうところで繋がる部分があるとしたら、体験してみたいなと思います。

社会問題っていうけれど、社会って人と人が繋がってできているものだし、やっぱり最終的には人の心が動かされて、連帯感が生まれることで、解決するものだと思っているので、2050年には (気候変動に起因する難民が) 12億人になるかもしれませんと言われたときに、12億人のうちの1人に友達がいるかもしれないと「想像力」を働かせると、やっぱりそれは良くないね、何とかしなきゃなと考えると思うので、やはり違いばかりじゃなくて、同じ人間というところに共感できるようなことがインターネット社会の中でもっとあるんじゃないかなと感じています。

 

ーありがとうございます。ニキさんが気候変動や難民問題に対して、一個人として踏み出している、自分なりの一歩はありますか? 

キニマンス塚本ニキ
今よくSDGsという言葉を耳にすることも多くなりましたが、本当に塵も積もれば山となると言いますから、まずは自分の身の回りのちょっとした環境に優しいことをやってみることが大切だなと思ってアクションしています。例えば、電気は小まめに消すとか、不要なプラスチックは断るとか、マイボトルを持ち歩くとか、電力会社を再エネルギーの会社に帰るとか、国連UNHCR協会などの人道支援をやっている団体に少し寄付するとか。

あとはまあ、プラスチックをなるべく使わないようにするって言っても、私も100%ではないですよ。プラスチックを使うことも全然ありますしね。コンビニのお弁当を買って、プラスチックを捨てることもまだ全然あるんですけど、完璧じゃなくてもいいから「何かやること」が当たり前になると良いなと思います。


ー身近な生活の中で簡単な二択があったときに、できる限り「優しい選択肢」を選ぶということ、自分の選択を変えていくことが大事なんだろうなと思います。 

キニマンス塚本ニキ
あともう一ついいですか?現在、既に現実的に国や地域を追われている人々は沢山いて、船でヨーロッパを目指して、沈没し、沢山の方が亡くなってしまっているという現実の中で、近い将来日本にも難民の方が来るかもしれないということは、考えておいた方が良いかなと思います。

その時に、何かネガティブなリスクとして捉えられてしまうこともあるかもしれませんが、もしも日本にそういった方々が逃れてきたときに、受け入れられる社会になっているかどうかが、個人的にはすごく気になるポイントですし、気候変動を解決しようとか、アフリカに住んでいる人たちが可哀想と言いながら、でも日本には来ないでねというのは、やっぱりダブルスタンダードで偽善だと思うので、日本社会も難民の方々の受け入れができるように、色々な余裕を作っていかなきゃいけないよなってことも考えています。


ーありがとうございます。ニキさんご自身も現在、TBSラジオ『アシタノカレッジ』を通して、社会問題を非常に分かりやすくお伝えしていると思いますが、社会問題の普及啓発や問題解決において、アートやエンタメが果たす役割について、どのように感じられていますか?

キニマンス塚本ニキ
すごくパワフルなものだと思います。先ほども言いましたけれど、何か数字やデータだけで伝えることには限界があると思っていて、伝えても伝えても、伝わらないという現状は、メディアの端くれにいる者としても感じています。

ただ、アートやエンターテイメントは基本的には楽しいものじゃないですか。勿論、ショッキングな作品とかも需要は高いと思うんですけど、現実を忘れるために音楽を聞こう、楽しもうというところから、ちょっと現実が忍び込んでくる、そういったときに共感したり、感動したり、ショックを受けたりというものが残ると思うんですよ。私自身が結構感情ベースに生きている人間なので、特にそうなのかもしれませんが、そういったときに残るものがあれば、それは大事な種まきになるんじゃないかと思います。

 

ーありがとうございます。実は私たちもそんなアートやエンタメの可能性を信じて、現在アートプロジェクトに挑戦しています。少しだけ紹介させてください。

小野寺彩香 (司会進行)
私たちは「RE:VISION 描き換える、わたしたちの未来。」をコンセプトに気候変動と難民問題の未来を多くの皆さまと「描き換える」アートプロジェクトに挑戦しています。

気象予報士・太田絢子さん監修のもと、アーティスト・東京幻想さんとコラボし、左側の「今、行動を起こさない場合に迎えるであろう未来」と右側の「今、行動を起こすことで実現できるかもしれない未来」の二作品を制作いたしました。こちらの作品は既に公開済みで、多くの反響をいただいております。ニキさん、こちらの作品をご覧いただいていかがですか?

キニマンス塚本ニキ
いやぁ、嫌ですね。こんな渋谷は、未来は嫌だと感じます。私も東京幻想さんが好きで、サイン付きのクリアファイルとか持っているんですけど。リアリティとファンタジーが良い感じで混ざり合っていて、ディティールも本当に良いですね。

例えば、高層階浸水リスク0(作品左上)という不動産物件の広告から、何かこういう未来になったとしてもお金やパイプのある人たち、所謂恵まれているマジョリティーの人たちは、それでも豊かで、便利な生活を手放そうとしないのかとか、一方でお金がない人たちは高層階には住めないから、ゴムボートで移動せざるを得ないとか、色々と想像力が動かされる作品だと思います。だからこそ、もう一枚の作品はどんな感じなのかすごく気になります。

小野寺彩香 (司会進行)
ありがとうございます。そんな二作品を掲示したアートウォールを、渋谷区内の公共・商業施設に設置予定です。現在右側の「今、行動を起こすことで実現できるかもしれない未来」はモザイクがかかっています。アートウォールに掲載したQRコードから、UNHCRの難民支援活動に対する、1回の支援毎に、1ピースが剥がれ、合計で10,000口の支援が集まると、全容が明らかになる仕掛けです。

つまり「より多くの方が参加することで、より良い社会を実現できる」それを体感できるキャンペーンになっています。

そして、本キャンペーンに対して、ニキさんからもとっても素敵な応援メッセージをいただいております。本当にありがとうございます。ニキさんは、本キャンペーンをご覧いただいて、率直にどのような感想をお持ちになりましたか? 

キニマンス塚本ニキ
本当に色々な人たちに応援してもらいたいなと思いますし、アートというメディアを通して、これはフィクションなのか、それとも現実になるのかという想像力を刺激されながら、今この瞬間に起きていることと直結しているんだなということを少しでも感じてもらえたら良いなと思って、応援メッセージを書かせていただきました。

やはり井戸の中の蛙と言われているように、自分の半径数メートルが安全、幸せで恵まれていれば大丈夫、世界は平和だと思い込んでしまうところを手放していかなければいけないところまで来ているのだと思います。

平和とか幸せはまずは自分を優先することが当然なんだけれど、でも自分が幸せになることに加えて、他の人も豊かに、幸せになってほしいと私は思うので、まずは自分さえ良ければいいってところを壊していかないとと思い、強気のメッセージかもしれませんが、みんなで一緒に変わっていこう、ちょっと一緒に変えていこうという想いで書かせていただきました。

 

ーありがとうございます。あっという間でしたが、そろそろお別れの時間になりました。ニキさん、本日のRE:VISION TV はいかがでしたでしょうか?

キニマンス塚本ニキ
とても勉強になりましたし、天沼さんのお話やアフリカでの思い出なども聞かせていただきたいなと思ったんですけど、また別の機会がありましたら、ぜひ聞かせていただきたいなと思いました。

ご視聴いただいている皆様も、ぜひ今回のRE:VISION ART PROJECT のクラウドファンディングのページをぜひチェックしていただいて、映画『グレートグリーンウォール』というドキュメンタリー映画も本当にお勧めですので、ぜひ見てほしいなと思います。

一般公開自体は来年春で、もう少し先ですが、クラウドファンディングの返礼品で、その先行試写会のチャンスもありますので、ぜひ一緒に巻き込まれていきませんかという感じでね、楽しい形で、真面目なことを考えていければと思っております。 

小野寺彩香 (司会進行)
ありがとうございます。それではお時間になりましたので、RE:VISION TV は以上となります。ここまでのお相手は、ラジオパーソナリティ・翻訳家のキニマンス塚本ニキさんと、国連UNHCR協会の天沼耕平さんでした。お二人とも、ありがとうございました。

キニマンス塚本ニキ / 天沼耕平 (国連UNHCR協会)
ありがとうございました。

(終了)