キニマンス塚本ニキここは安全で豊かで平和な場所。ここで生まれた私はなんて幸運で優秀なんだ。そんな物語をずっと信じて生きる井戸の中の蛙は、井戸の水がとっくに枯れている事に気づこうとしない。目をつむったまま口を開けて雨が降るのをただ待つだけの蛙に未来はあるだろうか。無関心と無力感と虚栄心で固めた井戸の中から飛び出す最後のチャンスが今かもしれない。飛び出したいけど、ひとりじゃ無理だって?大丈夫、あなたは決してひとりじゃない。